こんにちは、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトの岩井泰児です。
2022年2月15日に Amazon Game Tech Night を開催いたしました。

Amazon Game Tech Night とは?

Amazon Game Tech Night は、オンラインゲーム開発と運用に携わる開発者やインフラエンジニアを対象に、ゲームに特化しか技術情報や関連する AWS サービスの情報をお届けすることを目的としたイベントです。
2022年は様々な領域で 毎月第 2 火曜日 19 時から 20 時 にかけて開催予定です!

  • 2月15日(火) 19:00-20:00
    • 〜 KPI ダッシュボードを最速で用意するために〜
      Amazon Quicksight で作るゲームダッシュボード
  • 3月15日(火) 19:00-20:00
    • 〜インフラエンジニアでもできる!ゲーム開発に新しい付加価値を与える〜
      ゲーム業界向け機械学習最新状況アップデート
  • 4月19日(火) 19:00-20:00
    • 〜これからゲームを作るアプリケーションエンジニア必見 〜
      めっちゃスケールする DB でリアルなモバイルゲームを作ってみた
  • 5月17日(火) 19:00-20:00
    • 〜パフォーマンスもコストもどっちも大事!最新インスタンスで 40 % のコスト削減 〜
      【徹底比較】ゲームサーバーで Graviton インスタンスのパフォーマンス測定
  • 6月21日(火) 19:00-20:00
    • 〜 サーバー管理は大変ですか?ゲーム会社の社内システム担当の情シス必見 〜
      ファイルサーバーとアセット管理システムのマイグレーションと構成例


イベントの概要

今回の Game Tech Night ではゲームダッシュボードに焦点を当て、AWS上のデータを使い、簡単にダッシュボードを用意することができる BI ツール「Amazon QuickSight」のご紹介と操作デモ、ならびにソリューションアーキテクトが作成したサンプルダッシュボードについて解説・ディスカッションいたしました。

ユーザーのゲームプレイの状況を詳細に解析して運営中のゲームを改善するために、ダッシュボードが用意されます。こうしたダッシュボードの一例として、プロデューサー目線でビジネスの収益や KPI を確認するための用途だったり、ゲームプランナーがゲームバランスを改善するための分析用途など、幅広い種類のダッシュボードがあります。

AWS からは、データを可視化してダッシュボードを作成するためのサービスとして Amazon QuickSight を提供しています。今回はゲーム業界での様々なバックグランドを持つ SA から色々な KPI ダッシュボードを実際に構築しご紹介いたしました。


ゲームビジネスにおけるデータ分析

はじめに、ソリューションアークテクト渡邉から、ゲーム業界におけるデータ分析の最新トレンドと Amazon QuickSight のサービス紹介をしました。(動画内9分00秒〜

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ゲームにおける分析対象データの実例と共に、データ容量の増加に伴う分析の課題に対処するために、多くのユーザーや目的に応じて使えるといった点で、ゲームのダッシュボードに必要な BI ツールの要件を整理しています。

特に BI ツールはプロデューサー目線やプランナー目線といった各ユーザーによって使い方が異なるため、ツールを準備する側からインフラやライセンスの予測がしづらい点が従来のゲーム開発現場における課題でした。

そこで、Amazon QuickSight では BI ツールの実行環境の管理不要多くのユーザーが利用可能な料金体型でサービスを提供しており、ゲームのランニングコストを抑えるという観点でもビジネスサイドの人にとっても嬉しい料金体系となっています。

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また、他にもセッションでは機械学習を組み合わせた高次な分析例についても紹介がありました。
こうしたデータ分析の構築方法などは 2022 年 2 月 24 日開催の AWS Innovate AI/ML Edition 内の「ゲームビジネスの成長を支えるサーバーレスな分析・機械学習基盤」というセッションで詳しく紹介をする予定です。

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ゲーム業界におけるデータ分析や機械学習の最新トレンドについて興味関心のある方はこちらのイベントにもぜひご参加ください!


ダッシュボードとディスカッション

セッションの後半では 3 人のソリューションアーキテクトがゲームで使われる KPI ダッシュボードを Amazon QuickSight を使って実際に作成いたしました。

それぞれのダッシュボードは全て同じゲームデータを使っており、ゲームのテーマは協力型でダンジョンを攻略するようなスマホゲームを対象としています。

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1. ビジネスの収益化を最大化するための KPI ダッシュボード

一人目はソリューションアーキテクト鷲見からゲームプロデューサー目線でのビジネス収益ダッシュボードの公開です(動画内:39分06秒

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このダッシュボードは、ゲームプロデューサーの経験を生かして、DAU や Daily の売上、月間の売上の推移がひと目で分かるように構成されています。

  • Daily の課金ユーザー数や ARPU(Average Revenue Per User),ARPPU(Average Revenue per Paid User)、DAU(Daily Unique Users)の数値といった売上に重要な数を可視化しています。
  • 特に売上の推移と DAU の相関、ユーザーのゲームプレイ開始月も表示しました。
  • 販売分析も1ページで収まるように、ストア別の売上構成、売上の構成(アイテムやスキンの割合)等、このページを見るだけで簡単にゲーム成長の要因分析まで可能です。

QuickSight の条件付き色付けの設定を行い、ビジネスにおいて特に気になる数字が赤や緑に強調されるように工夫してあります。プロデューサーは朝一番にこのダッシュボードを見ることで昨日の売上を一目で把握することができます。

他にも、左下の売上の時系列棒グラフを分析することで、直近で DAU は上がっているが、課金額が追いついていないことから、ユーザー単位の課金額が上がるような施策を考える必要があることがわかります。

2. ゲームのレベルデザインを最適化するためのダッシュボード

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二人目として SA 石井からダンジョンのチューニングに命を捧げてるタイプのプランナーを想定したダッシュボードを共有いたしました。各ダンジョン別のデータをそれぞれのグラフで同じ色に揃えることで、グラフ同士の関連性について一目で状況を掴むことができます。(動画内:50分08秒

例えば、モンスターの配置数(左上)、クリアレート(中央上)、ダンジョン毎のプレイ時間(左下)をまとめて比較することができます。こうした分析により、ダンジョン 1 のクリアレートが想定より悪いため、例えばチュートリアルの改善が必要であることが示唆されています。

先程のダッシュボードと同じデータを利用しているにも関わらず、ダッシュボードから得られる情報が全然違います。このように Amazon QuickSight で色々な切り口で可視化をすることができます。

3. ダンジョン毎の深い分析を実施するためのダッシュボード

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最後のダッシュボードはSA山本から共有されました。(動画内:59分30秒
先程の例とは異なり、現場目線でより分析に特化した形でダンジョン毎のセグメント分析を行うためのダッシュボードを意識して作成いたしました。
今回の例では、ユーザーのセグメントとして、初級者(黄色)、中級者(緑色)、上級者(紫色)の3つに分類して、セグメント毎の課金傾向をダッシュボード上で分析しています。
例えばこのダッシュボードを使うことで、セグメント対象毎におすすめの課金アイテムを出し分けるような施策も考えられます。


まとめ

2022年2月開催の Amazon Game Tech Night では Amazon QuickSight を使って様々なゲーム用のダッシュボードの実例と共にご紹介いたしました。ダッシュボードは情報を可視化するだけでなく、分析を身近な存在にすることで、チュートリアルの改善や課金対象の絞り込みの必要性など、ビジネス上の示唆を得てゲーム改善のサイクルを加速化させることができるようになります。

今回の分析に使った、本物のソーシャルゲームを模したサンプルデータセットを公開しております。
ぜひ皆様の手元でも自分だけのダッシュボードを作成してみて頂ければと思います!

  • データセット:https://bit.ly/3GTWyzB
    • ゲームユーザーのデータ: 100,000 件
    • ゲームプレイ履歴: 6,038,660 件
    • ログイン履歴情報: 2,005,830 件
    • 売上履歴情報: 115,369 件
    • 商品情報: 100 件
    • ダンジョン情報: 100 件

最後に

次回 Amazon Game Tech Night は3/14(火) に 機械学習 をテーマにゲーム業界向けの機械学習最新アップデートとその AWS での実装方法などをお話し致します。既に申込受付を開始しておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

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ソリューションアーキテクト 岩井泰児



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