期待されたLINEのクレカ 3.0%→2.0%→1.0%還元と減少に

クレジットカードといえばポイント還元がうれしいメリットです。一括払いを選択した場合、利用率の一定割合がポイント付与されることで実質的には割安な買い物になります。

(分割払いやリボ払いで利用額を返し切らなかった場合は、残債にかかる利息のほうがポイントより高くつくので、逆に割高な買い物になる)

ファイナンシャルプランナー(FP)はお金の専門家と言われるくらいですから、クレジットカードの動向も気にしています。一時期、FP業界で所有率の高いカードと噂されていた一枚のクレジットカードがありました。

その名前はVISA LINE Payクレジットカード(発行開始時の名称はVISA LINE Payカード)です。LINEの圧倒的ユーザー数を基盤とし、またQRコード決済の一翼を占めつつあったLINE Payと連動し発行されるクレカでした。しかも、3.0%という高還元率を設定したことから大きな話題となり、多くのFPがカードを作ったのです。

実際、とあるFP業界の飲み会で話題となったとき、ほとんどの人がLINEクレカを作っていたとカミングアウトして、みんなが驚いたことがあります。雑誌やネットのクレカおすすめランキングでも常に上位にある一枚でした。

しかし、キャンペーンとして設定されていた3.0%は2021年5月に2.0%にダウン、そして2022年5月1日から、1.0%にさらにダウンしてしまうことになりました。

LINE Pay公式ブログ 【2021年5月1日より】LINEクレカ・LINE Pay特典クーポンのサービス改定のお知らせ

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昨年の2.0%への引き下げ時には、LINE Payへチャージし、LINE Pay利用をした場合には2.0%還元対象外という「謎ルール」が設定されたこともあり、評価を落としていました。

2.0%還元がほしければ(欲しい!)、Apple Payなどにクレカを直接登録しiDとして払うか、クレカを提示し支払いしてポイント還元を得るような利用に制限されていたわけです。さらに今回、1.0%還元にダウンしたことで、かなり魅力が下がってしまったという印象です。

もちろん、標準的には0.5%の還元率設定であるクレカポイントを考えれば、1.0%というのは多めの設定であるとはいえ、やはりガッカリ感のほうが強まってしまうのは、私たちが「下がった」という目で捉えてしまうからでしょう。

クレカ比較サイトや雑誌でも「ポストVISA LINE Payクレカはどれか」というような記事が現れるようになりました。

私も、FP視点で考えてみたいと思います。

三井住友カード VISA LINE Payクレジットカード

物価高時代、ポイント還元0.5%も逃したくはない

私が気にしているのは、「今、このタイミング」での還元率1.0%ダウンは家計に厳しい影響を与えるということです。

というのは、今年は物価高が鮮明となっていて、5%、10%といった値上げが各所で相次いでいます。電気代やガス代、ガソリン代などは前年比でいえば20%以上上がっています。

Yahoo!ニュース(私の記事) きのこの山も!今月はお菓子の値上げ目立ち「100円で買えない」時代へ~値上げ情報2022年5月版

月20万円で買い物をしている家計にとって5%値上げは1万円の負担増ですし、月30万円なら1.5万円の負担増となります。30万円全額がクレカ利用で1.0%のポイントバックされたとすれば(ちょっと無理のある試算ですが)、今回の1.0%ダウンの影響は月3000円です。バカにできないインパクトです。

来年春は、物価上昇分の賃上げ圧力が高まるので、給与増の可能性があるとはいえ、今年は今の給与でしのぐしかありません。その点でも「たかが1.0%減、されど1.0%減」というわけです。

できれば、クレカポイントのロスは0.5%でも少なく抑えたいところです。

当面の選択肢はビックカメラSuica(Viewカード)+モバイルSuicaか 1.5%還元を確保

さて、VISA LINE Payクレカの受け皿となりうるのはどのクレカでしょうか。クレジットカード比較サイトなどではいくつかのカードが紹介されていますが、長く使い続けやすい観点で受け皿となるカードを考えるとしたらポイントは以下のとおりです。

  1. 条件1:年会費が安い(できれば無料がいい)
  2. 条件2:還元率が高い(1.0%超を確保する)
  3. 条件3:電子マネーとの融和性が高い(どこの店でも使える)

この特長をクリアできるものとしては、VIEWカードとモバイルSuicaの連動が考えられます。

例えば、ビックカメラSuicaカードは年1回以上の利用があれば年会費無料になります(条件1をクリア)。Suicaへのチャージ後の利用で、1.5%の還元が得られます(条件2をクリア)。Suicaが利用できないキャッシュレス決済のシーンはほとんどありませんから、使えなくて困るという問題もありません(条件3をクリア)。

先ほどのVISA LINE Payクレカを用いての「VISAタッチ決済」や「iD決済」は、ほとんどの利用シーンで使えることもあって、条件1~3をクリアしていたからこそ魅力的であったわけです。

2.0%とはいかず還元率が0.5%ダウンするもののVIEWカードとSuicaの連携は十分見合うものだと思います。

どこのお店でも、「とりあえずモバイルSuica」で対応できることは魅力です。実際、LINEクレカを作る前、私はモバイルSuicaでほとんどの決済をしてポイントを貯めこんでいました。5月以降はまたこの生活に戻そうかなと考えています。

なお、VIEWカードのポイントはJREポイントにまとめられています。きちんと連携、付与されているか確認をしておいてください(新規発行した場合は問題ないはずです)。

VIEWカード ビックカメラSuicaカード

これ以外の候補としては、いわゆる「経済圏」のユーザーなら、経済圏グループのカードも選択肢となります。

楽天カードで楽天経済圏内のポイント還元率アップ、AmazonカードでAmazon利用時のポイント還元率アップを確保することができます。Amazonマスターカードはコンビニ利用(セブン、ローソン、ファミマ)に限っては1.5%還元としています。

LINE PayとLINEクレカの挑戦はここで終了か

今回はLINEクレカの受け皿について考えてみました。よく「改悪」といわれますが、そもそも3.0%の還元を維持することは不可能であり、これを「改悪」というのは酷なような気もします。プロモーション期間は終了し、普通の付与率に戻ったということです。

LINE Payにとって残念だったのはクレジットカードを発行し、LINE Payの基盤を強化していく流れを作り出したところに、Yahoo!とLINEの経営統合が舞い込み、さらにPayPayとLINE Payとの統合の流れが起きてしまったことでしょう。

これで、LINE Payとの連携という魅力がダウンしてしまいました。前述のとおり、昨年5月の見直しでLINE Payにチャージして支払うと還元率が下がってしまったわけですが、私自身もLINE Payを利用する機会がめっきり減ってしまいました。今ではポイントを消費するときだけLINE Payを使う感じです。

PayPayサイドで発行しているPayPayカードについても6月以降のポイント還元率変更が発表されており(詳細は執筆時点では不明)、こちらもプロモーションの時代が終わったことをうかがわせます。

もし、新しいクレカ選びに悩んだときは、「年会費」「還元率(ただし、極端な高還元率は難しい)」「電子マネーとの連携」で選んでみるといいでしょう。

追伸

本コラム掲載直前に 2022年7月からスタートする「Visa LINE Payプリペイドカード」を利用すれば2.0%還元となる、というニュースが掲載されています。

あわせて参考にしてください。

Yahoo!ニュース個人 山口健太 「2%還元」終わったVisa LINE Pay、プリペイドで人気は続くか

LINE Payブログ 「タッチ支払い2%・オンラインショッピング0.5%還元」キャンペーン概要



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